イキル

音楽、映画、など 趣味 私見 雑記

はしっこ

いつくらいからだろう、最近「美」とか「うつくしさ」とかそういうことについてばかり考えている。
そういうことばかり言っている。

THE NOVEMBERSをちゃんと聞くようになって、小林祐介という人の考え方などに影響を受けたり、
彼の考え方が好きだな、と思ったり。

あと、自分の心境が「はるかな国の花や小鳥」というお話に出てくる女性の気持ちに似ている、と
言うか分かる気がして。それがもう一年位前の話かな。すごくこの話を思い出してた。
この話は萩尾望都の「ポーの一族」に入っている短編。
それから萩尾望都がまた自分の中でぶわああっと再熱、、
と言うか、、、彼女のあの世界観は常に忘れずに心の中に持っておきたいのものなのだ。
読み返せば、読んでいた当時のことも思い出すし、今読んで、あの時ちっとも分らなかったことが
解った気がしたり。
でも、彼女の作品の中の世界は、「なつかしい」とか「ハマる」とかじゃなくて、
一つの考え方だったり概念として、いつも持ち歩いておきたいものなのだよね。


止まっていると、毎日毎日が外からの刺激で更新されていかないから、自分の中にあるものを
思い出したり考え直したり考え出したり、ひたすら「自分」についてばかり考えていた。
でも誰とも関わらずに生きて来た訳じゃないから、色々な人の事も考えた。

ほんとうに昔の事ばかり思い出した。恐ろしいくらい思い出した。
影響を受けても、強制されても、好きになったものは自分が選んで好きになったものだから。
どんなに自分が好いている人に「○○、良いよ」とすすめられても、自分が「良い」と思えなかったら、
良いと思えない。好きになれない。好き嫌いは結構本能的なものだと思う。

自分が何が好きなのか、よく分かった気が、する。ような、気がする。


お金、とか経済的なことを話し始めるとただの夢物語になってしまうのだけど、
色んな所に行きたい。いろんな国に、色んな場所に、行きたい。
アメリカだけだってあんなに広い。
カリフォルニアに一生滞在したところでアメリカのすべてを把握することは出来ないし、
それはこんな小さな島国日本でもそう。

規則正しくめぐるものは、太陽が昇り、沈み、朝が来て、夜が来る。
それだけでよい。
何かに縛られたりだとか、、、窮屈なのじゃない。つまらないのだ。
音楽だけ聞いているのも、映画だけ見ているのも、フィギュアスケートだけ見ているのも、
つまらないのだ。
この世にある音楽は全部聞いてみたいし、この世にある映画は全部見てみたいし、色んなスポーツを
知ってもいいと思うし、とにかく、世界が狭いのだ。わたしの世界は狭すぎるのだ。
貪欲になってる訳じゃない。
無理して長生きする気など毛頭ない。
やりたいことの多さに比して、残された年月が短すぎるとも思わない。
そもそも自分がいつ死ぬか私は知らない。
見てないものと、聞いてないものと、、あり過ぎる。
世界遺産を巡るだけじゃなくてね、とにかく、どこへでも行きたいのよ、色々知りたいのよ。
それで別に偉そうに経験談を語りたいのじゃない。
次はどこへ行こうか、とか考えているうちにぽっくり訳の分からない場所で死んでも別にいいのよ。
見たものや聞いたこと、別に誰にも話さなくていいのよ。
一人になりたいとか、誰も知らない場所へ行きたいとか、そういうんでもない。

政治についても考えなきゃいけないね、いろいろ考えなきゃいけないことはあるね、
選挙も今回こそ、生まれて初めて行かなきゃいけないね、

色んなことはいっつもカテゴライズされてるし、確かにフォルダに入って整理されてる方が
探しやすいよね。
でも、だから、どんどん考えることが停止していってるような、そんなような気がする。

幾つか趣味を持って、それらを追いかけてるだけなのはつまらない。
わたしはまだアビーロードも歩いてないぜ。

色々やんなきゃいけないよね、
人生の目標、とか、良い人生だった、悪い人生だった、とか
なんだろう、なんだろう

気付いたら生まれてたじゃない、好きなようにやっていきたいんだよね、なんだかさ。

だってさ、飛行機に12時間乗ってるあの12時間、、、確かに乗り物に12時間乗ってるって、
長いかもしれない。でもさ、何十年も生きる人生の中では、たったの12時間。
だけど、いま自分が雲より遥か上にいると、窓を眺めて思う時にさ、
そりゃあなんだか言葉にならない色々な思いや考えが込み上げてきたりするじゃない。
なんでこんなところに止まってる必要があるのかなっておもう。
あっち行ってこっち行って、もう帰らないかも、それこそすべてが一期一会で、
一回行った場所にまた行くことはないような感じかも、あんまり荷物は持たないで
あっちへ行ってこっちへ行って、気付いたら人生終わってた。
もうそんなんでいい。

色々好きなものを収集してきたけど、別に大事じゃないわけじゃないけど、なんだか、
一体これらをこれから先どうするつもりだったんだか

知ってることが少ない、知らないことが多すぎる、なんかつまらないんだよ、とても
だけど、ひたすら旅してると絶対すぐにさみしくなるだろうよね、それが面倒で厄介だ
一人で旅をしなきゃ意味ないからね。それ以外の方法なんて、そんなのやりたくないからね。


話は変わるけれどね、音楽のアルバムって、順番に意味の無いアルバムはないと思っていて、
バンプの(please)forgiveについて最近考えていて、この後はグッドラックしかあり得ないし、
椎名林檎さんの「日出処」だったら、もう、最後に「ありあまる富」が来て、結局、
彼女の言いたいことってこれに尽きるのじゃないのかな、とわたしは思う。
だから最後の曲はこれ以外有り得ないなって。
グッドラック。もっとこれを日常的に使いたい。もっと皆使ったらいい。
「あいつ英語なんか使っちゃってさー」じゃなくて、「SUSHI」と同じ感じでいい。


あとね、
いろんな事が絶妙なタイミングで起きて、それを話したら、「芸術ってそういうものでしょう」
と言われた。

全然違う分野の事で悩んでいて、テレビからこの「ありあまる富」が流れてきた、あら、
椎名さんアルバム出すんだ、「ありきたりな女」、なにこれ、すごくわかる、どうして、
今すごく本当にこう思うよ、とおもって、

「色々絶妙なタイミングでケミストリー起こしてるのよ」と言ったら
「芸術ってそういうものでしょう」って。
まさにそうだよね。あのRomancé パラレルバージョンみたいに、皆が同時にある一つのものをみて、
皆の目に同じ色がうつるわけがないし、それは自分の目にだって一秒一秒違った色が
飛び込んでくる。

確かにやりなおせるはずもない、やりなおす必要もない、誰かが勝手に決めたわけじゃない、
色んな意味で「掛け替えがない」。だから大事にしましょう、とかね、そういうのじゃないのよ。
もう、そういうものなのよ。
気付いたら生まれてたんだから、適当にやってけばいいと思う。
色々考えたってよく分かんないし。
この前父が宇宙の端っこの話をしてた。なんかよくわかんないけど、
「宇宙の中にある物質が飛んでってる先があるから、宇宙の端っこがあるのか、ないのか、
どの辺にあるのか、それらは分からないことではないかも、多分宇宙の端っこはある」って言ってた。
全然分かんないけど面白い。
宇宙の端っこの話してたら、もうなんか適当に好きなように生きて行けばいい気がする。
考えるのに疲れたわけじゃないし、だけどもなんだかこんなちっぽけなことばっかに
囚われている意味や必要性があんまりよく分からない。
そもそも意味のある人生とか意味の無い人生とかも、よく分からない。
なんでそんなに色んなことを決めなくちゃいけないんだろう。